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内藤大助vs亀田興毅戦、感想その2
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内藤大助選手と亀田興毅選手の試合翌日の密着ドキュメントは、視聴率では苦戦したようだが、僕は興味深く見た。

この試合、オープンスコアリングシステムの影響が強く出た試合だったように思う。

僕も採点しながら見ていたのだが、内藤大助選手の攻勢と、的中率は低いが数は決して少なくはないダメージブローにポイントを与えるか、亀田興毅選手の見栄えのよい左ストレート・右フックのカウンターにポイントを与えるか、かなり迷った。

1~4ラウンドの僕の採点は、内藤大助選手の攻勢を評価して、38-38のイーブンに付けたんだけど、心の中では、少し内藤選手に甘いかなあ、と思っていた。

発表された公式採点は、39-37が一人、38-38が二人の1-0で亀田選手リード。

あ、今日のジャッジは僕の採点の感覚と同じなんだな、と思った。

密着ドキュメントでは、内藤大助選手のコーナーでは宮田会長が「これでドローなら十分だ、このまま行こう!」と言っていて、亀田興毅選手のコーナーでは、本当はリードしていると思っていたがドローか、でもこのスタイルを信じてこのまま行こう、という雰囲気が見てとれた。

5~8ラウンドは、前半の4ラウンドまでに比べると内藤選手の圧力が強まり、ヒットも増えたので、8ラウンド終了時点では内藤選手やや有利か、悪くてもイーブンだろうな、と思っていた。

僕の採点では2ポイント内藤選手リード。

内藤選手のコーナーでは、宮田会長が「今ドローだ、もしかしたら勝ってるかも知れない」と言っていた。

4ラウンド目までの公式採点を考えると妥当な読みだったと思う。

ところが、公式採点では、79-75が一人、77-75が二人の3-0で亀田選手のリード。

4ラウンド目までイーブンに付けていた二人のジャッジが、亀田選手にポイントを与えていたジャッジに影響されてしまったのだろうか。

これを聞いた時の内藤大助選手の「えーっ!?」という叫び声が印象的だった。

宮田会長も焦ったようで、「倒しに行け!」という指示を出し、そこから内藤選手のボクシングは更に雑になってしまったようだ。

途中採点が発表されていなかったら、もう少し違った試合展開になっていたかも知れない。

だが仕方がない、最初から決まっていたルールなのだから。


内藤選手陣営の指示は、基本的に「前に出ろ」「バチバチに打ち合え」「殴りに行け」という感じだったけど、密着ドキュメントでは、途中、宮田会長が、「打たせてカウンター!」という指示もしていた。

亀田選手のパンチを誘って、打ってきた所に内藤選手がカウンターを打てればよかったんだろうけど、内藤選手は打ち合いに拘りすぎていたのかな。

あるいは、亀田選手のパンチを誘ってカウンター、という練習をしていなかったのか。

亀田選手への対策が十分にできていなかったようにも感じた。


対する亀田選手陣営は、これまでやってきたことを信じて行け、という指示が多く、あらゆる状況を想定してすべてに対応できる、という自信がうかがえた。

試合前のテレビ番組で、「向こう(=内藤選手)がキャリアあるっていうけど、キャリアはこっちの方があるで。毎日どんだけ考えてやってると思ってんねん?世界中で。」というようなことを言っていたが、その言葉も証明されたなあ。

テレビで見た範囲では、亀田興毅選手をいつも見ている専属のトレーナーはいないように見えたのだけど、普通はトレーナーが考えるようなことまで、亀田興毅選手は自分で考えて練習してきたのだろう。

これはすごいことだ。

たぶん、日本中のすべてのボクサーやトレーナーの誰よりも、亀田興毅選手はボクシングのことを長く、深く考えてきたのだと思う。

そしてそれをそのまま実行した。

すべてのボクサー・トレーナーは、亀田興毅選手に見習うべき点があると思う。

特にトレーナーは、ボクサーである亀田興毅選手以上に、ボクシングのことを深く真剣に考えなければ、存在意義がなくなってしまう。

以前の記事で、ランダエタ第一戦の後に、亀田興毅選手が「どんなもんじゃ~い!!」と叫んだことに関して、この選手は向上心のかけらもないボクサーなんだな、と感じたことを書いてしまったけど、その見解は取り消さなければならない。

今回の試合後の、「親父、どんなもんじゃ~い!!」には、素直にすごいな、よくやったなあ、と感心した。

試合後に出演したテレビなどを見ると、まだまだ満足していないようだし、亀田興毅選手はこれからも強くなるだろう。

今後が楽しみだ。


それでも、僕は内藤大助選手が亀田興毅選手に雪辱するシーンを見たい、と思っているのだけど。

身勝手な願望ではあるが、内藤大助選手、大きなダメージがないのであれば、もう一回戦って欲しいな。

決着は着いてしまったけど、内藤大助選手が勝てる可能性があると僕は今でも思っているから・・・。
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自己紹介:
元プロボクサー、現ボクシングファン。
最近はほとんどテレビ観戦(地上波とWOWOW)のみ。
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