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長谷川穂積選手の2階級制覇からもう1ヵ月近くが経とうとしている。

試合後、様々なテレビ番組で長谷川vsブルゴス戦が振り返られた。

試合を中継した日本テレビのスポーツニュース「Going!」はもちろん、テレビ朝日「報道ステーション」、TBS「情熱大陸」、MBS「せやねん」(関西ローカル)、NHK「プロフェッショナル~仕事の流儀」など。

これらの番組を見て、長谷川選手のハートの強さと分析力の高さを改めて感じた。

ブルゴス戦はあんなに熱い試合だったのに、試合を振り返る長谷川選手はあくまでも冷静で客観的だった。

特に印象に残ったのは「報道ステーション」で長谷川選手が語った2種類のパンチについての話。

長谷川選手はブルゴス戦で「ハンマーパンチ」と「真剣パンチ」という2種類のパンチを使い分けていたと語っていた。

「ハンマーパンチ」は力を込めて打つ重いパンチで、バンタム級でKOを量産したのはこのパンチだったと言う。

長谷川穂積vsファン・カルロス・ブルゴス感想で書いたように、「強く打とうとする意識が強すぎて力んでいた」と僕が感じてしまったのは、長谷川選手が意識して打っていた「ハンマーパンチ」だったんだな。

「真剣パンチ」は、真剣のように”シュパッ”と切れるパンチで、ブルゴスの顔面を一発で腫れ上がらせた左アッパーは真剣パンチだったと言う。

バンタム級ではハンマーパンチでKOを量産してきたが、フェザー級ではハンマーパンチで倒すのは難しい。

それに対して真剣パンチは、一発でブルゴスの前進を止めたように、フェザー級でも有効だ。

今後フェザー級で戦っていくにあたって、真剣パンチが有効だと感じた、と分析していた。

こんな風に自分のボクシングを客観的に分析して次に繋げられるのも、長谷川選手の強さの一つだろうな。

次の試合が楽しみで仕方がない。

まだブルゴス戦から1ヵ月も経っていないので次の試合はまだ決まらないだろうが、1ファンとしては早く長谷川選手の次の試合を見たいものだ。
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12月26日、亀田興毅選手が3階級制覇に挑むことが正式に決まったようだ。

1階級飛ばしてバンタム級で。

相手はスーパーフライ級で多くの日本人を破ってきたアレクサンデル・ムニョス。

なぜこの試合が世界タイトルマッチと認定されるのか疑問だ・・・。

ムニョスは一時期引退していて、10月に復帰したばかりだそうだ。

どの程度の力を残しているのだろうか・・・。

バンタム級の世界戦に相応しい力を残していることを祈りたい。

もし亀田選手が勝った場合、日本初の3階級制覇となる。

世界的に複数階級制覇は珍しくなくなってきたが、それでも、3階級制覇というのはすごい記録だ。

それを亀田興毅選手が日本で初めて達成してしまったとしたら、僕は違和感を覚えずにはいられないと思う。

亀田選手が既に2階級制覇をした元世界王者だ、という事実にも違和感を覚えてしまう。

ライトフライ級での対戦相手はランダエタだけだし、フライ級では一度も防衛に成功していない。

今の所、亀田選手の世界王者としての実績・存在感は、日本の歴代世界王者の中ではかなり下位にランクされると思う。

あくまでも僕の個人的な感覚だが、日本の歴代世界王者の中でベスト50に入るか入らないか、くらいの位置ではないだろうか。

その亀田選手が日本初の3階級制覇達成者になってしまったら、亀田選手の価値が上がるのではなく、3階級制覇という記録、ひいては世界タイトル自体の価値の方が落ちてしまうような気がしてならない。

3階級を制覇した後で、世界王者に相応しい実績を作って、周囲の文句を黙らせてしまうという方法もあるのかも知れないが・・・。

亀田選手の実力は、正直な所僕には全くわからない。

内藤選手に勝った(僕のあまり当てにはならない採点では内藤選手が勝っていたが)のだから強いのだろうが、その後ポンサクレック戦に完敗(判定は2-0だったが一方的だったと思う)したのを見るとやっぱり実力がわからないのだ。

対戦相手のムニョスも、現時点の実力は僕には全くわからない。

なので試合の予想はできないのだが・・・。

今回ばかりは、ムニョスに、頑張ってくれ!と祈らずにはいられない。

ムニョスが勝ったところで、心情的にはバンタム級の世界王者だと認めたくはないけれど・・・。
試合から随分時間が経ってしまったが、素晴らしい試合だった。

ただ、長谷川穂積選手の試合と同じ興行だったので粟生選手の快挙が霞んでしまったかな・・・。

しかし、粟生選手の試合も感動的だった。

タイベルトについての僕の予備知識は、アマチュアで粟生選手とは比べ物にならないくらい凄い実績を残したテクニシャン、程度しかなかったが、アマチュア実績だけを見ても、粟生選手が勝つのは難しいだろうと思っていた。

しかし、粟生選手は成長していた。

タイベルトの左フック、右ストレートも速くて強くてタイミングもよく、スリリングな展開になったが、3ラウンド、粟生選手の左ストレートのカウンターでタイベルトがダウン!

このシーン、テレビで見る限り、粟生選手はガッツポーズをすることはなかった。

ラリオスとの最初の世界戦、4ラウンドに右フックでダウンを奪った時に派手に両手を挙げた粟生選手だが、この日はダウンを奪っても表情を変えることなく、一瞬たりとも気を抜かずに戦い抜いたと思う。

タイベルトからダウンを奪った後のラウンドは、粟生選手はもう少し攻めてもよさそうなのになあ、と思う場面もあったが、試合全般を通してペースを守り続け、完勝。

粟生選手はより上手くなっていたし、より強くなっていたし、気持ちの面でも成長していたと思う。

これまではそれほど好きなタイプの選手ではなかった(決して嫌いではなかったが、それほど好きでもなかった)のだが、この試合で、今後も応援したいという気持ちになった。

ダウンを奪った左ストレートは、粟生選手の右に被せようとしたタイベルトの左フックにカウンターで打ち込んだパンチだ。

このパンチを見て、僕が最初にボクシングを教わったトレーナーに口を酸っぱくして言われた、
「ボクシングで勝つための最善の方法は、相手の得意なパンチを打たせて、それにカウンターを合わせることだ。」
という言葉を思い出した。

そのトレーナーはよくこんなことを言っていた。

例えば左ジャブが得意なボクサーと対戦したとする。
自分が本気で距離を詰めようとして、相手のタイミングで左ジャブを打ってこられたら避けることは難しい。
だが、自分が打たせた左ジャブなら、避けるだけでなくカウンターを取ることもできる。
一発で倒さなくてもいい、ただ、多少は痛い思いをするくらいの強さでパンチを当てろ。
相手が得意な左ジャブを打たせて、その度にコツン、コツンと痛い思いをさせ続けたら、相手の左ジャブは無効になる。
頭では「左ジャブを打たないと!」と思っていても、体は「左ジャブを出すと痛い思いをする」と条件付けされるから、左ジャブを出したとしてもタイミングがわずかに遅れる。
そうなったらもう怖くない。
相手の一番得意な武器を無効化してしまえたらまず負けはしない。

これはボクシングの理想論のようなもので、現実はそう上手くはいかないと僕は思っているが、ダウンを奪った粟生選手の左ストレートは、右をフェイントすることによってタイベルトの得意な左フックを打たせてカウンターしたパンチだったから、そのトレーナーの言葉を思い出したのだった。

タイベルトはその後も何度も左フックにカウンターを合わされていたが、最後まで左フックを振り続けたのは流石だった。

きっと自分の左フックに確信を持っていたから、カウンターを合わされても最後まで打ち続けられたのだろう。


粟生選手がWBCのスーパーフェザー級を制したことで、WBAの内山高志選手と、スーパーフェザー級の世界王者が2人日本に生まれた。

将来はこの二人が戦うことがあるのかも知れないが、まずは目の前の防衛戦に注目したいと思う。
素晴らしい試合だった。

試合前、長谷川選手は「しょうもない試合になっても、今回は勝ちにこだわりたい」というようなことを言っていたので、僕はてっきり足を使うものだと思っていた。

長谷川選手がスピードとサウスポーの利点を最大限に生かし、相手の死角から自分のパンチを当てては離れ、を繰り返すのだろうと。

が、そんな予想とは全く異なる試合になった。

ほとんど足を使わずに、全てのパンチを強振。

何度もブルゴスのパンチがカウンターのタイミングで当たりそうでヒヤヒヤしたのだが、長谷川選手は打ち合った。

7ラウンド、ブルゴスの左アッパーを直撃されてバランスを崩したが、ラッシュに出たブルゴスと打ち合いに応じ、そして打ち勝ってみせた。

何という気の強さ、何という勇気!!

長谷川選手は最初から最後までハートで戦ったと思う。

何度も涙が出そうになった。

長谷川選手、本当におめでとうございます!


ブルゴスは懐が深く、序盤には長谷川選手の左ストレートが届かない場面が何度も見られたが、接近してからボディから顔面に返す左のダブルが有効だった。

長谷川選手のパンチは、力みがあったせいか、ややパンチの焦点がずれて、わずかに押すようなパンチになっているように見えた。

当たり所も、急所を本のわずかに外れていたように僕には思えた。


僕が思う理想のパンチは、ストレートであれば「伸ばす」というものではなく、弾丸のように「発射される」パンチだ。

弾丸それ自体には前に進む力はない。

弾丸は火薬が爆発した勢いで発射され、その後は前向きの力は一切加わらないが、最初の勢いだけで標的を打ち抜く。

パンチも、弾丸(=拳)をそれ自体の力(=腕の力)で前に進めようとするのではなく、最初の勢い(足の蹴りや腰、肩の回転など)で発射されるようなパンチが理想だと僕は思っている(パンチのスピードは弾丸に比べると余りにも遅いので、厳密には最初の勢いで発射するだけではなく、当たる瞬間にも力を加えないと跳ね返されてしまい、ダメージを与えられないと思うが、最も大切なのは最初の勢いで、途中は一切の力を抜いておくのが理想だと思う)。

ブルゴス戦での長谷川選手のパンチは、強く打とうとする意識が強過ぎて力んだためか、打ち始めだけでなく、パンチが当たるまでずっと腕も含めた全身に力が入り過ぎ、そのせいでわずかに焦点がずれていたように僕には見えた。

倒せなかったのはそのせいではないか。

・・・と思ったのだが、試合後のインタビューによると、「今までの相手なら倒れていたようなパンチが当たっても倒れなかった」と言っていたので、やっぱりブルゴス選手が精神的にも肉体的にも打たれ強かったのだろう。

今後フェザー級で相手を倒すためには、よりタイミングを重視する必要がありそうだ。

ブルゴス選手もあんなに顔を腫らしながらも、最後まで迫力があったなあ。

長谷川選手もブルゴス選手も立派だったと思う。


フェザー級に上げるにあたって、一番心配されたのは長谷川選手の耐久力だと思うが、この試合で、耐久力はフェザー級としても問題ないことが証明された。

長谷川選手の今後には、指名挑戦者のジョニー・ゴンサレス、休暇王者のエリオ・ロハスなど、戦うべき強豪が待っている。

ファン・マヌエル・ロペスやユリオルキス・ガンボアらも同じ階級にいる。

今回の試合では打ち合いを選択したが、今後の更なる強豪との対戦では、また違ったスタイルの長谷川選手が見られるだろう。

今後も長谷川穂積選手の活躍が見られる幸せに感謝したい。
いよいよ明日に迫った、長谷川穂積選手とファン・カルロス・ブルゴス選手のフェザー級王座決定戦。

既に両選手とも計量をパスし、後は試合を待つだけだ。

とてもワクワクしている。

長谷川選手の試合を見られるのが楽しみだ。

以前、「長谷川穂積選手の敗因」という記事で、モンティエル戦について偉そうなことを書いてしまったが、僕が書くまでもなく、長谷川選手はモンティエル戦の敗因を十分に認識していて、明日の試合に生かしてくれると今は信じている。

モンティエル戦の敗因については、きっと考えに考え抜いたことだろう。僕なんかの何万倍も。

今はとにかく、フェザー級での長谷川選手に期待している。

階級を上げることがプラスになったと信じたい。

長谷川選手に比べると遥にレベルが低いので、自分の経験を書くのは憚られるのだが、僕も現役中に階級を上げたことがある。

長谷川選手とは違い、1階級だったが。

僕が階級を上げて最初に対戦した相手は、その階級でそこそこのパンチャーだった。

試合前はさすがに不安だったが、試合が始まり、最初に相手のパンチをまともに貰ってしまった次の瞬間、正直言って驚いた。

えっ!?この程度なのか!と思ったのだ。

試合前の予想に比べて相手のパンチが軽かっただけではない。

1階級下の、それまでの対戦相手に比べても、ずっとパンチが軽いと感じたのだ。

僕の場合は、無理な減量をした時は、軽いはずの対戦相手のパンチを実際より重く感じてしまったが、ベストウェイトで試合に臨んだ時は、それまでより重いはずのパンチですら軽く感じた。

明日の長谷川選手にも、そんなことが起きるのではないかと期待している。

パンチを貰った後の長谷川選手に注目してみたい。


展開としては、長谷川選手がパッキャオのようにブルゴスをスピードで圧倒するのがベストだろう。

ブルゴスはフェザー級でもパワーがある方だと思うし、リーチも長くやりにくいタイプだと思う。

しかし、サウスポーとの対戦経験がないブルゴスに、長谷川選手がサウスポーの利点を十分に生かして勝つことを期待したい。


少し前に、ファン・マヌエル・ロペスとラファエル・マルケスの試合があったが、この二人やユリオルキス・ガンボアらが現在のフェザー級の中心だろう。

彼らに勝たなければ、世界ではフェザー級のトップだと認められないのではないかと思う。

先日の試合、ロペスもマルケスも下の階級から上がってきた選手だが、上半身の厚みはもの凄く、フェザー級とはとても思えないような迫力のパンチを交換していた。

長谷川選手は、バンタム級からフェザー級へ上げた3.6キロの「増量分はほとんど下半身についた筋肉」だという記事がスポニチに出ていた。

よく「パンチは足で打つ」と言われることがあり、確かに下半身を使うことは強打を生み出すために大切なのだが、歴代の強打者を思い浮かべてみると、下半身が太いというイメージより、上半身が厚いというイメージの方が強い。

長谷川選手の場合、自分のボクシングをするための練習をした結果、上半身ではなく下半身に筋肉が増えたのだろうから問題はないのだろうが・・・。

元々バンタム級ではかなり分厚い上半身を持っていた長谷川選手、フェザー級でもそれほど体負けしないことを期待したいな。


どんなボクサーにも負けていい試合なんて一つもないし、ブルゴスにだって彼のドラマがあり負けられない理由があるのだろうが、明日の長谷川選手は、絶対に負けてはいけない試合だと思う。

明日はテレビの前で長谷川選手の勝利を祈ろう。

頑張れ、長谷川選手!!

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プロフィール
HN:
BJ2号
性別:
男性
自己紹介:
元プロボクサー、現ボクシングファン。
最近はほとんどテレビ観戦(地上波とWOWOW)のみ。
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